天地返し

今から7,8年ほど前は、山荘では「天地返し」をやっていました。
天地返し(てんちがえし)とは、農耕分野の用語で、深耕し、耕地の表層と深層を入れ替えることです。しかしこの農法は人力に頼るため、非常に大変で、効率の悪い(合理化や生産性を重視する人たちにとってですが)ものとして、現在はほとんど行われていないのでは??

 山荘では「自然農」の一つとして、若者が「天地返し」を再開することにしました。

とりあえずは麦畑を

よく見ていただくとわかるのですが、土の塊がゴロゴロ出てきます。
粘土質ということがわかると思います。これでは美味しい作物ができるわけがないですね。
ここは、今年の春にクローバーを蒔いたところなので、根粒細菌が少しは増えていると思いす。天地返しによって、表層の栄養分が下に行くので少しは効果が出ると思います。
また、少しですが「もみ殻燻炭」も混ぜながら、土に良いことをしようと思います。

ところで、その効果は?
大型機械を用いて耕地を耕すと、その踏圧によって耕盤層と呼ばれる硬い層が形成されます。このような層に作物は根を張ることができないため、作物が充分な根を張るには深耕する必要があります。深耕自体にもこのような効果があります。

さらに、耕地の表層と深層を入れ替える天地返しという観点では、以下のような効果もあります。これらは連作障害の回避にも繋がるものです。寒気に耕地の表層と深層を入れ替えることで、深層で越冬しようとしていた害虫、雑草の根、土壌病害の原因となる病原菌を寒さに晒し、退治する前回の耕作で使った堆肥が深層に溜まってしまうため、その堆肥を表層に出すことで均一化します。
などですが・・・
ふかふかの土になってほしいですね。